Letter

GALレギュロンの二重フィードバック制御回路は酵母における細胞の不均質性を抑制する

Nature Genetics 38, 9 doi: 10.1038/ng1869

転写におけるノイズ(ばらつき)は、細胞における不均質性や表現型の多様性を引き起こす重要な原因であることが知られている。転写ノイズを除去あるいは増強するための分子間相互作用ネットワークがどの程度発達しているかについては、さかんに議論がなされている。ガラクトース代謝を制御する酵母の遺伝子ネットワークには、Gal3pとGal80pという、GAL遺伝子(ガラクトース代謝に関与する遺伝子群)の発現をそれぞれ正、負にフィードバックに制御する2つのタンパク質が関与している。反応速度論的モデルを構築し、実験的に検証することによって、我々は、これらのフィードバックシステムが全体として、(i)GAL(遺伝子発現の細胞間多様性をコントロールし、(ii)ガラクトースを取り込むガラクトース誘導状態へと細胞が迅速に転換するようにするために重要であることを明らかにする。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度