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遺伝子発現プロファイルから推測される染色体の不安定性パターンにより、ヒトの多くの癌における臨床的な転帰が予測できる

Nature Genetics 38, 9 doi: 10.1038/ng1861

各染色体領域に位置する遺伝子の発現に協調的におこる異常を手がかかりに、腫瘍サンプルの染色体異数性を解析するコンピュータ手法を開発した。ある与えられた腫瘍に対して、全機能的染色体異数性(total functional aneuploidy)と名づけた一変量の計測値により、染色体の異常を合計してあらわすやり方について調べた。幾つかの癌のタイプにおける全機能的染色体異数性と、遺伝子の発現が常に相関するものを調べ、染色体の不安定性パターンを同定した。このパターンの正味の過剰発現量から、予後の悪い12の癌のデータセット(6つの癌のタイプに相当する)が予測された。また染色体不安定性パターンは、原発癌よりも転移癌において高いが、乳癌をその臨床的転帰にもとづいて段階1と段階2に層別化することができた。これらの結果は、さまざまな腫瘍において染色体の不安定性により癌の悪性度を決定しうる可能性を評価するための方法を提供してくれる。

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