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病原遺伝子の種間遺伝子移動による新たな感染症の出現

Nature Genetics 38, 8 doi: 10.1038/ng1839

ヒト、動物、植物の新たな病原体による病気(感染症)は定期的に出現する。新しい宿主における病原性の亢進は、新規病毒性因子の獲得によって促進される可能性がある。遺伝子の種間移動によって、病原菌におけるこのような病毒性因子が作り出される(受容生物において、病原性アイランドとして観察されることが多い)ことが知られており、真菌類病原体における病毒性因子の種間移動の可能性が推測されている。しかしながら現在まで、この仮説を直接支持するような証拠は得られていない。本論文では、重要な病毒性因子をコードしている遺伝子が、ある種類の菌類病原体から別の菌類病原体へと移動した証拠を示す。この遺伝子移動はおそらく1941年直前に起こり、その結果、きわめて病毒性が亢進した病原体集団が生じ、今までにない有害な小麦の感染症が出現するようになったと考えられる。

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