Letter

軟骨中間層タンパク質をコードするCILPにおける機能的なSNPは腰椎椎間板疾患に対する感受性に関連する

Nature Genetics 37, 6 doi: 10.1038/ng1557

腰椎椎間板疾患(LDD)は腰椎椎間板の変性によって引き起こされる。LDDは、最も一般的な筋骨格障害の1つであり、遺伝的決定要因が強く関与していると考えられる。我々はケース・コントロール関連解析を行うことで、LDD感受性のモジュレーターとして働くCILP(軟骨中間層タンパク質をコードする)における機能的なSNP(1184T→C、結果としてアミノ酸置換I395Tとなる)を同定した。CILPは椎間板に豊富に発現しており、その発現は椎間板変性の進行に伴って増加した。椎間板においてCILPは、軟骨細胞の塊とその細胞領域基質において、TGF-β1と共局在していた。CILPはTGF-β1と直接相互作用することでTGF-β1のシグナル伝達を抑制し、TGF-β1を介した軟骨基質遺伝子の発現誘導を抑制する。感受性に関連する1184C対立遺伝子は、TGF-β1との結合の増加とその抑制を示した。したがって、我々は細胞外基質タンパク質CILPがTGF-βシグナル伝達を調節し、この調節がLDDの病因と病的機序において重要な役割を担っていると結論する。また、我々の研究はTGF-βに関連する結合組織病のリストを増やすものである。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度