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低分子ヒートショックタンパク質27の変異体が軸索型シャルコー・マリー・トゥース病および遠位型の遺伝性運動性ニューロパチーを引き起こす

Nature Genetics 36, 6 doi: 10.1038/ng1354

シャルコー・マリー・トゥース病(CMT)は、最も一般的な遺伝性の神経筋疾患であり、臨床的および遺伝的に著しく不均一であることを特徴とする。我々が以前に行った、常染色体優性遺伝の軸索型 CMTに関するロシア家系についての報告では、この疾患 (CMT2F;OMIM606595)の原因となる遺伝子座が染色体7q11-q21に位置することがつきとめられた。本論文では、CMT2F家系を分離する27kDaの低分子ヒートショックタンパク質B1( HSPB1HSP27とも呼ばれる)をコードする遺伝子のミスセンス変異について報告する。CMT患者301人および遠位型の遺伝性運動性ニューロパチー (遠位型HMN)患者115人におけるHSPB1変異のスクリーニングにより、これまでに観察された変異が確認され、さらに4つのミスセンス変異が同定された。この新たにみつかったHSPB1変異は、遠位型HMNの4家系およびCMTニューロパチーの1患者において見いだされた。4つの変異はHsp20-α-クリスタリンドメインに位置し、1つの変異はHSP27タンパク質のC末端部分に位置していた。変異型のHSPB1を導入した神経細胞は、野生型のタンパク質を発現している細胞に比べて生存性が低かった。細胞質の中間径フィラメントが存在しない細胞に、ニューロフィラメント軽鎖(NEFL)および変異型のHSPB1を同時に導入すると、ニューロフィラメントの集積が異常を示した。

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