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バルデー・ビードルタンパク質BBS4は積み荷を中心小体外周部にターゲティングし、微小管のアンカリングと細胞周期の進行に必要である

Nature Genetics 36, 5 doi: 10.1038/ng1352

BBS4は、遺伝的および臨床的に複雑な多臓器疾患であるバルデー・ビードル症候群(BBS)を引き起こすいくつかのタンパク質のうちの1つである。本論文では、BBS4が、中心体の中心小体サテライトおよび一次繊毛の基底小体に局在しており、PCM1 (中心小体外周物質1タンパク質)とそれに関連する積み荷を中心小体サテライトに補充するダイニン輸送機構のp150gluedサブユニットのアダプターとして機能することを示す。BBS4の発現を抑えると、PCM1が正しく局在せず、それにともなって中心体の微小管がアンカリングされなくなり、細胞分裂が停止し、アポトーシスによる細胞死が引き起こされる。BBS患者の一部に認められるものと同じBBS4の2つの短縮型を発現させても、PCM1および微小管に対する同様の効果があらわれる。我々の発見は、中心小体周辺タンパク質のターゲティングあるいはアンカリングの異常および微小管構造の崩壊がBBSの表現型に寄与することを示し、家族性の肥満、糖尿病および網膜変性の原因を理解する新しい手がかりを提供するものである。

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