Advances

火星生命の没落

火星のジェゼロ・クレーター。過去に存在した生命の痕跡が地下に残っている可能性がある。 Credit: NASA/JPL-CALTECH/ASU/MSSS

初期の火星が現在のフリーズドライ状態の砂漠よりも温暖湿潤で、生命の存在にもっと適した惑星だったことは分かっているものの、その地表を生命が飾っていた直接の証拠はまだ見つかっていない。だが、Nature Astronomyに掲載された新たな研究によると、そうした生命がかつて実際に存在していた場合、その生命体が火星を現在の荒れ果てた状態へ押しやった可能性があるという。この研究はさらに、過去の生命の痕跡を宿している可能性が最も高い場所をいくつか特定した。米国航空宇宙局(NASA)の探査車パーサビアランスが現在活動中のジェゼロ・クレーターもその1つだ。

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Nature ダイジェスト Vol. 20 No. 4

DOI: 10.1038/ndigest.2023.230419a