Research press release

【気候科学】インド中部で猛烈な雨が増えている

Nature Communications

インド中部で広範囲にわたって発生する猛烈な雨が1950年と比べて3倍に増えたことを報告する論文が掲載される。

インド中部は鉄砲水が多く、重大な社会経済的損失が生じており、多くの人々と動物が住処を追われているだけでなく、作物も影響を受けている。インド中部では、19世紀中盤以降、アジアモンスーンの弱化によってモンスーンに伴う平均降水量は減少しているが、猛烈な雨の頻度が上昇している。ただし、インド亜大陸におけるこうした極端な事象の増加は、空間的に偏った分布を示している。

今回、Mathew Koll Roxyたちの研究グループは、インド中部で広範囲にわたって発生する猛烈な雨(大規模な洪水を引き起こすほど広域で発生する雨)の発生回数が、1950年から2015年までで3倍に増えたことを明らかにした。この知見は、この地域で発生する極端な事象が大きな空間的変動を伴うことを示唆している。Roxyたちは、動的モデルを用いて、この傾向が主にアラビア海からの水蒸気輸送によって引き起こされることを明らかにした。

また、将来予測ではアラビア海の温暖化が起こり、上述した極端な事象のさらなる増加につながる可能性のあることが示唆されている。この関連性と猛烈な雨が広範囲で発生する点を考えれば、この極端な事象を2~3週間前に予測できる可能性があるとRoxyたちは考えている。

doi: 10.1038/s41467-017-00744-9|英語の原文

「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

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