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大きなDNA塩基配列をヒトゲノムに効率的に組み込むリコンビナーゼの系統的な探索

Nature Biotechnology 41, 4 doi: 10.1038/s41587-022-01494-w

大型セリンリコンビナーゼ(large serine recombinase;LSR)は、可動性遺伝因子の細菌ゲノムへの部位特異的な組み込みを促進するDNAインテグラーゼである。これまでに知られているLSRはBxb1やPhiC31などごく少数で、ヒト細胞のDNA組み込みツールとしての効率が不十分である。本研究では、数千個ものLSRとそのDNA結合部位をコンピューターで発見する手法を開発し、既知のLSRの多様性を100倍以上に拡大するとともに、その挿入部位特異性の予測を可能にした。我々は、ヒト細胞でその組換え活性を測定し、ランディングパッドLSR、ゲノム標的LSR、多重標的LSRに分類した。総合的に見ると、Bxb1との比較で最高7倍の組換えが実現され、7 kbを超えるカーゴサイズのゲノム組み込み効率は40~75%となった。また、機能ゲノミクスへの応用を進めるため、ウイルスによらないプラスミドまたはアンプリコンライブラリーの直接的な組み込みも実証した。こうして微生物の塩基配列解読データから直接リコンビナーゼを系統的に発見することにより、DNA二本鎖切断を露出させることなく大きなペイロードをゲノムに挿入するためにヒト細胞で実験的な特性評価を行った60個以上のLSRのリソースが得られた。

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