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サイトカイン受容体を標的とするモジュール型のキメラによる細胞表面および細胞外タンパク質の選択的分解

Nature Biotechnology 41, 2 doi: 10.1038/s41587-022-01456-2

細胞表面および細胞外タンパク質のリソソーム輸送による選択的な分解は、細胞外の生物学的環境を調整するための重要な手段である。しかし、その方法には、モジュール性、開発の簡便さ、限定的な組織標的化、および細胞表面タンパク質と細胞外タンパク質の双方に対する応用性が乏しいことによる限界がある。本論文では、そうした限界に対処するものとして、KineTAC(cytokine receptor-targeting chimeras)と命名したリソソーム分解戦略を紹介する。KineTACは、コグネイトなサイトカイン受容体に結合するサイトカインアームと、目的タンパク質のための標的結合アームで構成される完全に遺伝子コード型の二重特異性抗体である。サイトカインCXCL12を含むKineTACは、リサイクルされるデコイ受容体CXCR7を利用し、さまざまな標的タンパク質をリソソームによる分解の標的にできることが示された。CXCR7を標的とする別のサイトカインであるCXCL11およびvMIPII、さらにはインターロイキン2(IL-2)受容体を標的とするサイトカインIL-2を利用する別のKineTACも設計した。このように、広範囲または組織特異的に分布している細胞外および細胞表面の標的のリソソーム輸送を誘導するKineTACは、一般性とモジュール性を備えた選択的で簡単な遺伝子コード型の戦略である。

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