Article

タンパク質の産生を増強する環状RNAの作製

Nature Biotechnology 41, 2 doi: 10.1038/s41587-022-01393-0

環状RNA(circRNA)は、真核細胞に広くみられる安定したRNAであり、バックスプライシングによって生じる。合成circRNAおよび一部の内因性circRNAにはタンパク質をコードするものがあり、遺伝子発現のプラットフォームとしてのcircRNAが期待されている。本研究では、合成circRNAからのタンパク質産生に影響を与える特徴の迅速な組み立ておよび検証を行う体系的な手法を開発した。circRNAの翻訳を最大化するために、5つの要素、すなわちベクターのトポロジー、5′および3′非翻訳領域、IRES(配列内リボソーム進入部位)、ならびに翻訳開始装置を動員する合成アプタマーを最適化した。全体として、こうした設計原則は、circRNAのタンパク質収量を数百倍改善し、in vitroでメッセンジャーRNAを上回る翻訳量をもたらし、in vivo翻訳の持続性を向上させて、さまざまな導入遺伝子に一般化可能なものとなった。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度