Article

空間トランスクリプトミクスのための空間情報に基づく細胞型デコンボリューション

Nature Biotechnology 40, 9 doi: 10.1038/s41587-022-01273-7

空間分解トランスクリプトーム技術の多くは単一細胞レベルの分解能を持たず、細胞型が不均一な可能性がある混合細胞に由来するスポットごとの平均的な遺伝子発現を測定する。本論文では、単一細胞RNA塩基配列解読(scRNA-seq)による細胞型特異的な発現情報を組織領域全体の細胞型組成の相関と組み合わせるデコンボリューション法CARD(conditional autoregressive-based deconvolution)を紹介する。空間的な相関をモデル化することで各位置の細胞型組成情報を取り入れることが可能となり、ミスマッチを含むscRNA-seqリファレンスでもデコンボリューションの正確度が向上する。CARDは、未測定の組織位置の細胞型組成および遺伝子発現レベルを補綴することにより、元の研究で測定された以上の任意に高い分解能で精密な空間組織マップを構築することも可能で、scRNA-seqリファレンスによらずにデコンボリューションを行うことができる。膵臓がんデータセットを含む4つのデータセットに応用すると、膵臓がんの進行、不均一性、および区画化を定義し空間局在性が異なる複数の細胞型および分子マーカーが見いだされた。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度