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プログラム可能な莢膜形成システムがマウスでの治療用細菌の送達を改善する

Nature Biotechnology 40, 8 doi: 10.1038/s41587-022-01244-y

さまざまながんを治療する新たな方法として生菌治療薬が提案されている。本研究では、全身送達を強化する表面莢膜多糖を可変的かつ動的に発現する遺伝子コード型の微生物莢膜形成システムを開発した。莢膜生合成経路の低分子RNAスクリーニングに基づき、大腸菌(Escherichia coli)Nissle 1917株で細菌の莢膜形成を制御する誘導性の人工遺伝子回路を構築した。その細菌は免疫攻撃を一時的に回避することができるが、その後に莢膜形成が抑制されるとin vivoで効果的に排除された。この動的な送達方法によって細菌の最大耐量は10倍に上昇し、マウスがんモデルでの抗腫瘍効果が改善された。さらに、in situ の莢膜形成はマウス腫瘍間の微生物移行率を高め、遠隔腫瘍で効果を生じた。プログラム可能な莢膜形成システムは、改変生菌のがん治療での有用性を高めることが期待される。

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