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再プログラム可能な足場として植物ホルモン受容体を用いる迅速なバイオセンサー開発

Nature Biotechnology 40, 12 doi: 10.1038/s41587-022-01364-5

ユーザーが規定した分子に対するバイオセンサーを作製する汎用的な方法があれば、さまざまな生物学的用途の検出ツールが得られる可能性がある。本論文では、PYR1(Pyrabactin Resistance 1)を用いる迅速なバイオセンサー作製法を紹介する。PYR1は植物のアブシジン酸受容体であり、順応的なリガンド結合ポケットを有するとともにリガンド誘導性のヘテロ二量体化を必要とし、それが検知・応答機能の構築に役立つ。このプラットフォームを応用し、構造的に多様な天然および合成のカンナビノイドや複数の有機リン酸エステルなどのさまざまな低分子に対し、ナノモルからマイクロモル濃度の感度を持つ21種類のセンサーを進化させた。X線結晶構造解析により、進化したカンナビノイド受容体が新たなリガンドを認識する機構的基盤が明らかになった。PYR1由来の受容体は、酵素免疫測定法(ELISA)に似たアッセイやタンパク質断片の相補性による発光、転写回路などのさまざまなリガンド反応性出力に容易に移植され、いずれもピコモルからナノモル濃度の感度を有することが示された。PYR1は、多様な検知・応答用途に向けて新たなバイオセンサーを迅速に進化させるための足場となる。

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