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MaxDIAはライブラリー使用の有無によらずデータ非依存性解析によるプロテオミクスを可能にする

Nature Biotechnology 39, 12 doi: 10.1038/s41587-021-00968-7

MaxDIAは、MaxQuantソフトウエア環境内でデータ非依存性解析(DIA)のプロテオミクスデータを解析するためのソフトウエアプラットフォームである。スペクトルライブラリーを用いると、MaxDIAは高深度のプロテオームカバー率を達成し、他のソフトウエアとの比較でタンパク質定量の変動係数が大幅に優れていた。MaxDIAは、全プロテオームの予測されるスペクトルライブラリーを用いる場合を含め、ライブラリーとDIAのマッチとタンパク質量の両方に関して、偽発見率(FDR)の評価が正確である。これを基盤とするディスカバリーDIAは、ライブラリーなしで仮説によらずにDIA試料の解析を行い、FDR制御の信頼性が高い。MaxDIAはフラグメントデータの三次元的または四次元的な特徴の検出を行い、マッチのスコアリングは同定の特徴に関する機械学習によって強化される。MaxDIAのブートストラップDIAのワークフローは複数回のマッチングを行い、再較正の質とライブラリーとのマッチングの厳密性が向上する。MaxDIAをBoxCar解析と捕捉イオン移動度分光法という2つの新技術と組み合わせると、どちらも高深度の正確なプロテオーム定量が行われた。

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