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単一細胞の遺伝子発現の動態を明らかにするsci-fate

Nature Biotechnology 38, 8 doi: 10.1038/s41587-020-0480-9

遺伝子発現プログラムは、時間、分化、および発生と共に変化し、刺激を受けることでも変化する。しかし、単一細胞の遺伝子発現のプロファイリングを行う手法には、転写の動態を直接捉えるものがほとんど存在しない。本論文では、単一細胞のコンビナトリアル・インデキシングとメッセンジャーRNAの標識を組み合わせたsci-fate法を紹介する。これは、細胞のコンビナトリアル・インデキシングと新規合成mRNAの4-チオウリジン標識を用いて、多数の単一細胞のそれぞれに関して全体と新規合成分のトランスクリプトームのプロファイリングを同時に行う方法である。我々は、sci-fateを用いて6000個以上の単一培養細胞のコルチゾール反応を調べた。得られたデータから、我々は細胞周期とグルココルチコイド受容体活性化の動態を定量化し、その交点を探った。また、細胞状態の遷移を推定し解析するソフトウエアを開発した。sci-fateは、さまざまな系の転写動態の定量的な解析に広く応用可能と考えられる。

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