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シトシン塩基エディターによるCas9非依存性オフターゲットDNA編集の評価と最小化

Nature Biotechnology 38, 5 doi: 10.1038/s41587-020-0414-6

シトシン塩基エディター(CBE)は、ゲノムDNA中の狙ったC•GをT•Aに変換することができる。最近の研究では、CBEの原型であるBE3がマウス胚とイネにおいて、ゲノム規模でC•GからT•AへのCas9非依存性オフターゲット変異を低頻度で誘発することが明らかにされている。今回我々は、大腸菌とヒト細胞で種々のCBEがCas9非依存性の脱アミノ化を誘発する性質を調べるための迅速で経済性に優れる方法を複数開発した。それらの方法を用いて、Cas9非依存性の脱アミノ化が少ないCBEを特定し、編集枠を狭めたCBEバリアントであるYE1のCas9非依存性オフターゲット編集がバックグラウンドレベルであることを全ゲノム配列解読で確認した。そして、Cas9非依存性オフターゲット編集を最小限に保ちながら高活性CBEの基質標的領域を保持するYE1バリアントを作製した。本研究で特性評価と作製を行った一連のCBEは、標準的なCBEで狙うことができる領域の大部分での安定したオンターゲット編集を維持しながら、総じてCas9非依存性オフターゲットDNA編集が平均で10~100分の1程度に抑えられており、とりわけオフターゲット編集の最小化が不可欠な用途への利用が期待される。

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