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ナノ粒子に自己集合するよう化学的に設計したペプチド–TLR-7/8aコンジュゲートワクチンが腫瘍抗原に対するCD8 T細胞免疫を強化する

Nature Biotechnology 38, 3 doi: 10.1038/s41587-019-0390-x

患者特異的なネオアンチゲンを標的とする個別化がんワクチンは有望ながん治療法である。しかし、ネオアンチゲンの物理化学的な多様性が、抗がんT細胞の誘導に最適な形式での個別化がんワクチンの製造で問題を生じることがある。今回、ペプチド抗原の組成と無関係に均一なサイズ(約20 nm)のナノ粒子に自己集合するよう化学的に設計した電荷修飾ペプチド–TLR-7/8aコンジュゲートに基づくワクチンプラットフォーム(SNP-7/8a)を開発した。この方式では、TLR-7/8a(アジュバント)に結合させた多様なペプチドネオアンチゲンがナノ粒子中に正確に封入され、T細胞免疫を増進する抗原提示細胞による取り込みが増加して、抗原提示細胞の活性化が促進された。3つの腫瘍モデルから予想されたネオアンチゲン(n = 179)を用いてSNP-7/8aでマウスの接種を行うと、予想されたMHC-I結合親和性の高いネオアンチゲンの約50%に対するCD8 T細胞が誘導され、腫瘍の排除が強化された。非ヒト霊長類では、in silicoで設計された模擬ネオアンチゲンを送達するSNP-7/8aでもCD8 T細胞が誘導された。以上のことから、SNP-7/8aはペプチド抗原とアジュバントをナノ粒子で同時に送達して抗がんT細胞免疫を誘導する一般化可能な方法である。

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