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生殖系列の大規模な欠失および挿入を検出するための確実なベンチマーク

Nature Biotechnology 38, 11 doi: 10.1038/s41587-020-0538-8

ゲノムの構造バリアント(SV)の検出は、新たな技術や分析法によって正確度、分解能、包括性が向上し続けている。我々は、そうした方法を研究や臨床の日常業務に応用することができるよう、生殖系列の大規模な挿入と欠失について偽陰性と偽陽性の両方を識別するための塩基配列分解ベンチマークセットを開発した。ゲノム・イン・ア・ボトル・コンソーシアムでは、さまざまな技術による19種類の塩基配列分解バリアントコール法を統合し、「パーソナル・ゲノム・プロジェクト(PGP)」で細胞とDNAを幅広く利用することができるトリオのうち、幅広い同意を取得済みの息子1人に関してこのベンチマークを作成した。最終的なベンチマークセットには、50塩基対(bp)以上の単独の塩基配列分解挿入コール(7281点)と欠失コール(5464点)が計1万2745点含まれる。あらゆる余分なコールが偽陽性と推定されるティア1のベンチマーク領域は、2.51 Gbpをカバーしていて、挿入5262か所と欠失4095か所を含み、1件以上の二倍体アセンブリーによって支持されている。我々は、このベンチマークセットが、ショートリード、リンクリード(合成ロングリード)、およびロングリードの塩基配列解読と光学マッピングによる質の高いSVコールセットにおいて、偽陰性と偽陽性を高い信頼度で識別することを実証した。

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