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RNA近接塩基配列解読法が核内トランスクリプトームの空間的構成を明らかにする

Nature Biotechnology 37, 7 doi: 10.1038/s41587-019-0166-3

核内のRNA分子の全体的な三次元構成は、既存の方法による解明が困難である。本論文では、核内の新生RNAと完全に転写されたRNAのペアまたはグループの共局在選好性を明らかにする近接RNA-seq(Proximity RNA-seq)という方法を紹介する。近接RNA-seqは、油中水滴エマルジョンに含まれる核内粒子の超スループットRNAバーコーディングと、それに続くcDNA配列解読に基づいている。今回の結果によって、発現の組織特異性が異なるRNA、RNAポリメラーゼによる伸長の速度、および核小体からのさまざまな距離の位置での選択的スプライシングの規模が示された。互いに近接している複数のRNAを同時に検出することにより、RNAの密度が高い区画と低い区画が区別される。近接RNA-seqの応用は、ノンコーディングRNAなどの核内転写物の空間的構成や、その機能的重要性に関する研究を促進すると考えられる。

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