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培養ヒト腸内細菌由来の1520セットの参照ゲノムが機能的マイクロバイオーム解析を可能にする

Nature Biotechnology 37, 2 doi: 10.1038/s41587-018-0008-8

参照ゲノムは、ヒト腸内微生物相のメタゲノム解析および機能的特性評価に極めて重要である。本論文で紹介する可培養ゲノム標準(CGR)は、健常者の糞便試料から培養した6000株以上の細菌から得た、重複のない1520セットの質の高い概要ゲノムのコレクションである。ヒト腸内の主要な細菌門および属の全てを網羅するように選択された1520セットのゲノムのうち264セットは、既存の参照ゲノムカタログに存在しない。今回の参照細菌ゲノム数の増加により、メタゲノム配列解読リードのマッピング率は50%から70%以上に改善され、ヒト腸内マイクロバイオームの記述の分解能が向上することが示された。我々はCGRゲノムを用いて細菌338種の機能アノテーションを行い、機能性研究に関するこのリソースの有用性を示した。また、重要なヒト腸内細菌38種のパンゲノム解析も実施し、コアゲノムと非必須ゲノムの間の機能濃縮の多様性および特異性を明らかにした。

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