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トマト青枯病のファージ併用治療

Nature Biotechnology 37, 12 doi: 10.1038/s41587-019-0328-3

バクテリオファージは作物の病原菌を死滅させる農薬に代わるものとして提案されてきた。しかし、ファージによる生物防除の有効性は自然の根圏マイクロバイオームでは変化しやすく、ほとんど明らかにされていない。我々は、トマトで青枯病菌(Ralstonia solanacearum)の感染に対してさまざまなファージを併用し、生物防除の効果を検討した。1作期の温室および圃場実験では、併用するファージの数を増加させることによって80%もの発病率低下が得られた。発病率が低下したのは、病原菌の密度が低下したこと、ファージ抵抗性ながら増殖の遅い病原菌株が選択されたこと、そして青枯病菌と拮抗する細菌種が強化されことによると考えられた。ファージ処理による既存の根圏微生物相への影響は認められなかった。特定のファージの併用は、植物の病原菌を高精度で防除するツールとなる可能性がある。

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