Letter

酵母でのCRISPR–Cas9を用いたDNA配列バリアントライブラリーのハイスループット構築と機能プロファイリング

Nature Biotechnology 36, 6 doi: 10.1038/nbt.4147

大規模な遺伝子バリアントライブラリーの構築および特性解析はゲノムの機能の理解に極めて重要であるが、今なお容易ではない。本論文では、Cas9を用いて、酵母で遺伝子の明確な改変(欠失、置換、および挿入)を有する変異体のプールを80~100%の効率で作製する手法と共に、一括してその適応度を追跡する方法を紹介する。我々は、DNAヘリカーゼSGS1について、タンパク質の全長にわたる小型タイリング欠失変異体、および高度に保存された残基に対する一連の点変異によってその特性を明らかにすることで、この手法の有用性を実証した。また、酵母ゲノム全体に散在する、特性がよく分かっていない小型のオープンリーディングフレーム(smORF;長さ100アミノ酸未満のもの)315個を標的としたゲノム規模のライブラリーを構築し、さまざまな環境条件下での増殖にどのsmORFが不可欠かを評価した。我々の方法は、基礎的な生物学的疑問をハイスループットで正確に研究することを可能にする。

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