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経路非依存性クオラムセンシング回路を用いた遺伝子組換え細菌の代謝フラックスの動的調節

Nature Biotechnology 35, 3 doi: 10.1038/nbt.3796

望ましい製品を工業規模で生産するための微生物の代謝工学では、細胞の代謝ネットワークの均衡が崩れて生産性および収率が低下する場合がある。動的な経路調節によって代謝フラックスの均衡が回復することはあるが、それを行うための広く応用可能なツールは存在しないに等しい。本論文では、標的遺伝子の発現の動的調節に利用することができる経路非依存的な遺伝学的制御モジュールを紹介する。このモジュールを用いて最適なポイントを特定し、大腸菌(Escherichia coli)で解糖フラックスを異種組換え経路へ転向させると、動的なフラックス制御が行われない親株と比較して、ミオイノシトールの力価が5.5倍に、グルカル酸の力価が測定不能から0.8 g/L以上に上昇した。ベンチトップバイオリアクターでこれらの株の大規模生産を行うと、ミオイノシトールおよびグルカル酸の比力価がそれぞれ約10倍および5倍に上昇した。このモジュールを用い、フラックスを芳香族アミノ酸生合成へ操作したところ、大腸菌でシキミ酸の力価が測定不能から100 mg/L以上に上昇した。

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