Perspective

ハイスループットな関連リード配列解読による生殖細胞系列およびがんのゲノムのハプロタイプ解析

Nature Biotechnology 34, 3 doi: 10.1038/nbt.3432

ヒト染色体のハプロタイプ解析は、遺伝的多様性の全レパートリーのカタログ化に不可欠である。本論文では、マイクロ流体工学に基づく関連リード配列解読技術を紹介する。この技術では、ナノグラム単位の投入DNAを用いて生殖細胞系列およびがんのゲノムのフェージングおよびハプロタイプ解析を行うことができる。このハイスループットな基盤技術は、ショートリード配列解読用のバーコード化ライブラリーを作製し、長大なハプロタイプおよび構造多様体の情報をコンピューターで復元する。我々は、予測される遺伝パターンと合致する核トリオのハプロタイプブロックを得て、1組の構造多様体のフェージングを行った。また、がん細胞株NCI-H2228のEML4-ALK遺伝子融合体の構造も、フェージングしたエキソームの配列解読で明らかにした。最後に、原発性結腸直腸腺がんの全ゲノム配列解読で得た特定のメガ塩基規模のハプロタイプが遺伝的異常の原因であることを示した。この方法は、最小で他の方法の100分の1という少量のゲノムDNAを用いてハプロタイプ情報を解析し、構造多様体を正確に検出することができる。

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