Analysis

多施設共同研究が非標識プロテオーム定量ソフトウエアツールの性能を比較する

Nature Biotechnology 34, 11 doi: 10.1038/nbt.3685

質量分析(MS)に基づくプロテオミクスによる安定した正確なタンパク質定量は、装置性能、取得法、およびデータ解析ソフトウエアに依存する。本研究では、ソフトウエア開発者と共同で、非標識タンパク質定量にデータ非依存的取得(DIA)を用いるSWATH(sequential window acquisition of all theoretical fragment-ion spectra)-MSのデータ処理に極めて広く用いられている5種類のソフトウエアツール(OpenSWATH、SWATH 2.0、Skyline、Spectronaut、およびDIA-Umpire)を評価した。我々は、異なるSWATH分離ウインドウ設定を用いて2種類のMS装置で取得した量的組成が既知のハイブリッドプロテオーム試料の高度に複雑な試験データセットを解析した。安定した評価のためにLFQbenchというRパッケージを開発し、非標識定量MSの精度および正確度の基準を算出して、各ソフトウエアツールの同定性能、安定性、および特異性を示した。我々の参照データセットにより、開発者たちはソフトウエアツールを改善することができた。最適化した全てのツールは、同定結果が高度に収束的で定量性能の信頼性が高く、非標識定量プロテオミクスの安定性が強調された。

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