Perspective

CRISPR-Cas9で哺乳類細胞の正確な遺伝子編集を行うための相同組換え修復の効率化

Nature Biotechnology 33, 5 doi: 10.1038/nbt.3198

CRISPR-Cas9などのゲノム編集ツールによる正確な遺伝子改変の導入は、非相同末端結合(NHEJ)経路の高い効率と比較して相同組換え修復(HDR)の効率が相対的に低いことによって制限されている。HDRを増強して正確な遺伝子改変が導入されるようにするため、我々は「traffic light」などのレポーター系で遺伝子サイレンシング、DNAリガーゼIV阻害剤SCR7、またはアデノウイルス4のE1B55KおよびE4orf6タンパク質の共発現を用いることにより、NHEJの重要分子であるKU70、KU80、またはDNAリガーゼIVを抑制した。KU70およびDNAリガーゼIVの抑制は、HDRの効率を4~5倍に向上させる。E1B55KおよびE4orf6は、Cas9系と共発現させると、ヒト細胞株およびマウス細胞株の双方でHDRの効率を最高8倍まで向上させ、NHEJ活性はほぼ消失した。我々の知見は、哺乳類細胞の正確な遺伝子改変の頻度を向上させる有用なツールを提供する。

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