Perspective

ナノ細孔配列解読法による長い天然DNA配列リードの解読

Nature Biotechnology 32, 8 doi: 10.1038/nbt.2950

DNAのナノ細孔配列解読法は、最小限の試料調製および装置によって低コストで迅速に長いリードが得られる一分子法である。本研究では、ナノ細孔の分解能およびDNA制御に関する最近の進歩に基づき、MspA細孔をDNAが通過する間に観察されるイオン電流レベルの推移を解読した。各レベルのイオン電流は約4個のヌクレオチドによって変化するため、4ヌクレオチド(四量体)の組み合わせ全256通りに対するイオン電流を測定した。この四量体マップは、バクテリオファージφX174ゲノムに由来する未測定配列のイオン電流レベルを極めて正確に予測することができた。さらに、長さ4500塩基に及ぶφX174のナノ細孔配列リードが明らかにされ(これはφX174の標準ゲノムに沿って明確に整列させることができた)、ハイブリッドゲノムアセンブリーおよび多型検出に関して概念を実証する実用例が示された。本研究は、長い天然DNA鎖のナノ細孔配列解読の基盤となるものである。

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