Review

腫瘍環境を標的とする治療薬の臨床的有効性のモデル化および予測

Nature Biotechnology 30, 7 doi: 10.1038/nbt.2286

多くのがん治療薬の後期臨床試験が成功裏に終わっていないことは、動物腫瘍モデルの改良および予測性向上の必要性を指摘している。このモデルの欠点は、腫瘍細胞ではなく腫瘍微環境を標的とする治療薬群の出現とあいまって、前臨床有効性試験の設計および解釈に新たな課題を突きつけている。過去20年にわたる抗血管新生薬の臨床的有効性を対応する前臨床試験と比較することにより、既存マウスモデルの実験設計を説明してそれを改善するための教訓が多く得られる。また、過去5年にわたるヒトがんのマウスモデルに関する技術および実施面の進歩は、動物試験の臨床化可能性を高める可能性がある。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度