Perspective

自然抗体を超える抗体へ: in vitro
ディスプレイ法の威力

Nature Biotechnology 29, 3 doi: 10.1038/nbt.1791

ファージおよび酵母ディスプレイ法に代表されるin vitroディスプレイ法は、20年ほど前に抗体の選択法として初めて発表された。以来、この技術を用いて多くの抗体が選択および改良されてきた。あまり知られていないが、in vitroディスプレイ法で得られる抗体の多くは、免疫された動物から得ることが、不可能ではないにしても、極めて困難であるという特徴を有している。in vitroディスプレイ法で得られた最初の抗体は、現在臨床で利用されており、さらに多くが承認を待っている。in vitroディスプレイ法は、免疫化法とは異なって、特定の選択条件の利用が可能で、抗体をコードする配列を直ちに入手することができる。in vitroディスプレイ法は高処理能法に応用しやすいため、基礎および応用研究に幅広く利用される可能性が広がっている。

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