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微小流体での親和性解析による転写因子結合部位の新規同定および生物物理学的解析

Nature Biotechnology 28, 9 doi: 10.1038/nbt.1675

遺伝子発現には、標的とする調節DNA配列に結合するタンパク質性の転写因子によって制御されている部分がある。DNA結合部位および親和性は、転写因子の配列または構造から予想することが困難であるため、転写因子と標的配列とを結び付けるには実験データが必要である。本論文では、微小流体を利用してDNA標的配列の新規探索および定量的な生物物理学的解析を行う方法を紹介する。我々は、Saccharomyces cerevisiaeの28種類の転写因子の配列選択性を測定することにより、この技術を検証した。これらの転写因子はさまざまなDNA結合ドメインをもち、その一部は他の技術による研究が容易でないことが明らかにされている。各転写因子に関して、可能なすべての8 bp DNA配列をカバーするオリゴヌクレオチドへの相対結合親和性を測定し、配列選択性の包括的な地図を作製した。4種類の転写因子に関しては、絶対親和性も測定した。今回のデータおよび今後のこの技術の利用により、転写因子の特異性の解明、調節部位の同定の促進、および調節相互作用の再構築に不可欠な情報が得られるものと期待される。

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