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mRNA中の伸長したCAGリピートを標的とすることによる変異型huntingtinおよびataxin-3遺伝子の対立遺伝子特異的なサイレンシング

Nature Biotechnology 27, 5 doi: 10.1038/nbt.1539

神経疾患には、伸長したトリヌクレオチド反復配列(リピート)が原因となるものが多い。マシャド・ジョセフ病(MJD)およびハンチントン病(HD)がその例であり、それぞれataxin-3(ATXN3)およびhuntingtin(HTT)遺伝子の対立遺伝子中の伸長したCAGリピートが原因である。両遺伝子の発現をサイレンシングすることは有望な治療戦略であるものの、変異型および野生型の対立遺伝子を区別なく阻害すると毒性が生ずることが考えられ、対立遺伝子特異的な方法では個人間で異なる多型が必要であった。我々は、CAGリピートを標的とするペプチド核酸(PNA)および架橋型核酸(LNA)アンチセンスオリゴマーにより、培養細胞中で優先的に変異型ataxin-3およびHTTタンパク質の発現が阻害されることを示す。一本鎖オリゴマーと比較すると、二本鎖RNAの選択性は低かった。ペプチド核酸の活性には、転写の阻害は関与せず、mRNAの二次構造またはオリゴマーの結合部位数の差が重要ではないかと考えられる。リピートの長さに基づいて野生型と変異型の遺伝子を区別するアンチセンスオリゴマーは、MJD、HD、および関連する遺伝病に対する治療法の開発に新しい選択肢を提供する可能性がある。

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