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ビーズを用いるチロシンキナーゼリン酸化プロファイル解析で神経膠芽細胞腫の標的候補としてSRCが同定された

Nature Biotechnology 27, 1 doi: 10.1038/nbt.1513

チロシンキナーゼの異常な活性化は重要な腫瘍形成メカニズムであるが、そのような事象の大半は知られていない。本論文では、野生型および変異型のチロシンキナーゼのリン酸化を、ビーズを用いて経済的、多重的に高処理能検出する方法を紹介する。我々は、チロシンキナーゼ活性化のカタログを構築する目的で、この方法を用いてヒトがん130株のプロファイルを解析した。SRCが神経膠芽細胞腫細胞株の内部でリン酸化されていることが多いという発見に関する追跡実験では、SRCが神経膠芽細胞腫患者の一次検体でも活性化しており、SRC阻害剤ダサチニブ(スプリセル)がin vitroで生存能および細胞遊走を、in vivoでは腫瘍増殖を阻害することが明らかになった。ダサチニブ耐性チロシンキナーゼ対立遺伝子を調べたところ、SRCは、たしかに多くのチロシンキナーゼを阻害するダサチニブの標的であることが確認された。今回の研究では、チロシンキノーム規模のリン酸化プロファイル解析が実行可能であることが証明され、SRCが神経膠芽細胞腫の治療標的となる可能性が示された。

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