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非対称二本鎖RNAは哺乳動物細胞でRNA干渉を媒介する

Nature Biotechnology 26, 12 doi: 10.1038/nbt.1512

RNA干渉(RNAi)は生物医学研究の不可欠な技術となっており、これまでにない治療法となる可能性が示されている。現在、哺乳動物細胞のRNAi技術は、3ユ末端が突出した19〜21塩基対(bp)の対称二本鎖からなる低分子干渉RNA(siRNA)を利用している。本論文では、アンチセンス鎖の3'および5'末端が突出した非対称二本鎖RNAが哺乳動物の遺伝子を効果的に抑制することを示す。15 bpの非対称干渉RNA(aiRNA)はRNA誘導サイレンシング複合体(RISC)に取り込まれ、アンチセンス鎖の5'末端から10番目の塩基と11番目の塩基の間での標的mRNAの配列特異的な切断を媒介した。aiRNAによる遺伝子サイレンシングは効果的で持続性があり、センス鎖による非特異的サイレンシングの抑制との関連が示された。今回の結果は、aiRNAが哺乳動物細胞でRNAiを誘導する二本鎖RNAを設計するための骨格構造となることを示している。

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