Review

マイクロアレイ品質管理(MAQC)プロジェクトによる1色および2色プラットフォームの性能比較

Nature Biotechnology 24, 9 doi: 10.1038/nbt1242

マイクロアレイによる発現解析実験では、通常1色または2色の方式でmRNA量を測定する。各方式の有効性は十分に示されている。今回、マイクロアレイ品質管理(MAQC)プロジェクトで得られた2種類の独立したRNA試料を用い、3種類のマイクロアレイプラットフォームをそれぞれ検討し、1色および2色の標識方式で得られた結果の同時比較を行った。データの評価を再現性、特異性、感度、および精度に関して行い、両方式で結果が同等かどうかを判断した。検討した3マイクロアレイプラットフォームのそれぞれに関して、得られた結果は良好に一致し、各プラットフォームの差次的発現遺伝子リストについて高い相関係数と一致率が得られた。総合すると、今回の比較では、1色方式でも2色方式でもデータの質が本質的に同等であることがわかり、方式の差がマイクロアレイ実験計画を決定する際の主な判断材料とはならないことが強く示唆された。

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