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マイクロアレイ品質管理(MAQC)プロジェクトがプラットフォーム内およびプラットフォーム間の遺伝子発現の測定の再現性を明らかにする

Nature Biotechnology 24, 9 doi: 10.1038/nbt1239

この10年でマイクロアレイ技術が導入されたことは遺伝子発現研究にきわめて大きな影響を与えた。同一RNA試料の解析で、異なるマイクロアレイプラットフォームを用いて得られた結果が異なっていたり、全く正反対の研究が発表されていたりすることは、この技術に対する信頼性に疑念を生じさせてきた。マイクロアレイ品質管理(MAQC)プロジェクトは、このことをはじめとして挙動やデータ解析の問題を解決するために開始された。2種類の参照RNA試料から得られた4種類の混合系列プールの発現データを、さまざまなマイクロアレイを基盤とする別の技術プラットフォームを用いて複数の施設で得た。本論文ではMAQCプロジェクトの実験デザインおよびプローブマッピングの取り組みを紹介する。差次的発現が確認されている遺伝子に関して、プラットフォーム内の施設間の整合性とともに、高レベルなプラットフォーム間の整合性が示された。本研究は、マイクロアレイを臨床および法規制条件に用いるための枠組みを確立する重要な第一歩となる手段をもたらすものである。

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