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キメラニワトリの卵によるヒトモノクローナル抗体の生産

Nature Biotechnology 23, 9 doi: 10.1038/nbt1132

ニワトリ卵管の管状腺は魅力あるタンパク質発現系である。それは、大量のタンパク質が卵中に蓄積し、卵生産の規模変更が容易であり、卵から製造する治療薬に関してGMP(優良医薬品製造基準)が確立しているためである。本研究では、ニワトリ卵白でのみきわめて大量に作られるタンパク質である卵白アルブミンをコードする遺伝子の上流および下流のDNA配列に関し、ヒトモノクローナル抗体(mAb)のニワトリ卵中での組織特異的な発現誘導の可能性を検討した。対象とする長い調節領域を組み込むため、ニワトリ胚性幹(cES)細胞の系統を確立してDNAを導入し、cES細胞由来の管状腺細胞でmAbを発現するキメラ個体を得た。優良なキメラの卵には、高い抗体依存性細胞毒性(ADCC)、非抗原性の糖鎖形成、許容可能な半減期、優れた抗原認識、および良好な細胞内移行を示すmAbが最大3 mg含まれていた。

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