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植物に超長鎖高度不飽和脂肪酸を大量生産させるための段階的操作

Nature Biotechnology 23, 8 doi: 10.1038/nbt1107

アラキドン酸(AA)、イコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)などの超長鎖高度不飽和脂肪酸(VLCPUFA)はヒトの健康にきわめて有益であり、商品価値が高い。本論文では、段階的な代謝操作法によってカラシナBrassica junceaの種子で大量のAAおよびEPAを遺伝子工学的に生成させたことを示す。導入遺伝子を増やす一連の形質転換によってVLCPUFAの産生量は徐々に増加し、種子中の全脂肪酸に占めるAAは最大25%、EPAは最大15%に達した。いずれの脂肪酸もほぼ全量がトリアシルグリセロールの形をとっていたが、AAは主としてsn-2位およびsn-3位に位置していた一方、EPAは全3カ所にほぼ均等に位置していた。さらに本研究では、重要なω-3脂肪酸であるDHAの生合成経路を植物種子中に再構築し、油脂植物によるDHAの大量生産に道を開いた。

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