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哺乳動物細胞の後成的な導入遺伝子スイッチの作製

Nature Biotechnology 22, 7 doi: 10.1038/nbt980

多細胞系で細胞の特徴を決めるものは後成的な調節回路であり、成熟細胞の総体的なトランスクリプトームはこれによって細胞表現型特異的に決定づけられる。互いに発現を制御するリプレッサーを2種類組み合わせ、ふたつの薬物の一方を一時的に投与することによって導入遺伝子の安定的発現状態2種類を切り替えることのできる哺乳動物の後成的回路を開発した。作製したチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO-K1)では、培養状態でトグルスイッチ特異的にヒト糖タンパク質が発現することが示され、マイクロカプセル化してマウスに導入した場合にも同じ結果が得られた。スイッチの動力学および発現の安定性は数理モデルで予測可能であった。トグルスイッチによる導入遺伝子の後成的制御は、哺乳動物細胞の遺伝子ネットワークを人為的に構築するための重要な手段である。

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