Research press release

ウイルス:エボラウイルスの異種間伝播

Scientific Reports

Virology: Interspecies transmission of Ebola virus

エボラウイルス株が、直接接触していないのにブタからヒト以外の霊長類へ伝播することが実験的に実証された。これは、実験的なエボラウイルスの哺乳類間伝播を示す初めての証拠と考えられており、この結果は、エボラウイルス流行時の予防・管理策に役立つ可能性がある。この研究の詳細を報告する論文が、今週、Scientific Reportsに掲載される。

エボラウイルス(EBOV)は、ヒトを含むいくつかの霊長類種において、命にかかわる出血熱を引き起こすことがある。今回、カナダ政府の研究者は、エボラウイルスのザイール株が、エボラウイルスを実験感染させたブタからマカクザルに伝播したが、両者間に直接接触のなかったことを報告している。これに対し、この実験と同じような飼育状態におかれたマカクザルの間でのウイルス伝播は観察されなかった。今回の研究で得られた知見は、特にブタからマカクザルへのエボラウイルス・ザイール株の広がりの一因が空気感染である可能性を示唆しており、動物からヒトへのウイルス伝播の可能性をより一般的に評価する際には、この点を考慮する必要があるかもしれない。

The transmission of a strain of Ebola virus from pigs to non-human primates, with no direct contact, is demonstrated in a paper published in Scientific Reports this week. This may represent the first evidence of experimental mammal-to-mammal transmission of Ebola virus and the results could aid prevention and control measures during outbreaks of the virus.

Ebola viruses (EBOV) can cause fatal hemorrhagic fever in several primate species, including humans. Government of Canada researchers show that Zaire EBOV can be transmitted from experimentally infected pigs to macaques without direct contact between the two species. Transmission between macaques in similar housing conditions was not observed. The findings hint that airborne transmission may contribute to the spread of Zaire EBOV, specifically from pigs to macaques, and this may need to be considered when assessing the potential transmission from animals to humans more generally.

doi: 10.1038/srep00811

「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

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