Research press release

【言語】オンラインでのチャット行為は社会規範に従って行われている

Scientific Reports

Language: Online chat behaviours tend to follow social norms

オンラインのチャットルームでの約250万件の書き込みに関する定量分析が行われ、オンラインでのチャット活動は、ほとんどのユーザーが匿名であるにもかかわらず、他の形態のオンライン、オフラインでのコミュニケーションと変わらないことが明らかになった。また、ユーザーがオンラインのチャットに参加する際に社会規範に従う傾向があることも示唆された。こうした研究成果を報告する論文が、Scientific Reportsに掲載される。

我々がオンラインで過ごす時間はますます増えているが、オンラインのコミュニケーションにおけるユーザーの行動の根底にあるルールや感情の表現方法に関する評価は、ほとんど行われていない。ソーシャルネットワーキングサイトが盛んになる前は、ユーザーが伝統的な媒体以外の場で情報を交換し、それについての話し合いを行うための独自の迅速な方法が、インターネット・リレー・チャット(IRC)の各チャネルだった。今回、A Garas、D GarciaとF Schweitzerは、20のIRCチャネルの20,000人以上のユーザーによる約250万件の書き込みを分析した。書き込みのテーマは、音楽、スポーツ、政治など多岐にわたっていた。Garasたちは、こうしたオンラインで即座に行われる話し合いのコミュニケーション様式を調べて、チャットのテーマによってユーザーの平均応答時間やチャットでの感情表現が変化するのかどうかを明らかにした。

その結果、ユーザーが肯定的な感情や否定的な感情をとても持続的に表現する傾向を示していることが明らかになった。チャットのテーマが多彩であったこととユーザーの匿名性が保たれていたことを考えれば、これは意外な結果として受け止められた。IRCユーザーの大部分は、本名を明かしていないが、それでも一定の社会規範に従って行動していると考えられるのだ。例えば、自分の意見を中立的、あるいは肯定的な気持ちで主張する傾向が見られた。これは直接対決を避けるための方法の一つと考えることができる。また、さまざまなユーザーの感情表現に相関が認められた。これは、チャットルームのユーザー間に社会的な絆が存在することを示唆しており、オンラインでのコミュニケーションとオフラインでのコミュニケーションの類似性が確認された。

A quantitative analysis of around 2.5 million posts made in online chat rooms indicates that online chat activity doesn’t differ from other forms of online or offline communication, even though most users remain anonymous. The study, published in the journal Scientific Reports, suggests that users tend follow social norms when participating in online chats.

Despite the increasing amount of time we spend online, the rules that underlie users’ behaviour and the way people express emotions in online communications has remained largely unevaluated. Before the popularity of social networking sites, Internet Relay Chat (IRC) channels provided an independent, instantaneous way for users to share and discuss information outside traditional media. Antonios Garas, David Garcia and Frank Schweitzer analyzed about 2.5 million posts from more than 20,000 users in 20 IRC channels, covering a wide range of topics, including music, sport and politics. They examined the communication patterns of these instant online discussions to find out whether users’ average response time and the emotions expressed in the chats vary depending on the topic being discussed.

People tended to be very persistent in expressing positive or negative emotions, the authors found, which is unexpected given the variety of topics and the user anonymity. Although most IRC users do not reveal their personal identity, they still seem to behave according to certain social norms - there is a tendency to express opinions in a neutral to positive way, for example, which may be a way of avoiding direct confrontations. Correlations in emotional expressions of different users indicate the presence of social bonds among chat room users and highlights the similarities between online and offline communication.

doi: 10.1038/srep00402

「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

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