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アトピー性皮膚炎:複雑な疾患の治療パイプラインの拡大

Nature Reviews Drug Discovery 21, 1 doi: 10.1038/s41573-021-00266-6

アトピー性皮膚炎(AD)は、ありふれた慢性炎症性皮膚疾患であり、その病態生理は複雑で、これがさまざま臨床症状の原因となっている。ADに利用できる治療法への反応が限定的であるため、ADは依然として治療が難しい。しかし最近、疾患メカニズムの理解が進んだことで、新規の治療標的候補や薬剤候補の発見につながった。ヨーロッパでは、IL-4Ra阻害剤デュピルマブ、抗-IL-13阻害剤トラロキヌマブ、JAK1/2阻害剤バリシチニブが規制当局に承認されたの加えて、現在、70を超える新規化合物が開発中である。本総説では、現在ADのために研究されているさまざまな戦略と新規化合物を評価し、この複雑な疾患の予防とより効果的な長期管理を可能にするプレシジョンメディシン(精密医療)アプローチの可能性に光を当てる。

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