Review Article

慢性閉塞性肺疾患のための新しい抗炎症標的

Nature Reviews Drug Discovery 12, 7 doi: 10.1038/nrd4025

慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、末梢気道と肺実質の慢性炎症と関連しており、この慢性炎症によって進行性の気道閉塞が生じる。長時間作用型の気管支拡張剤を使用する現行の治療法では疾患の進行は軽減できず、また、COPDにおける慢性炎症を効果的に抑える治療法もない。COPDの病態生理学に関わる炎症過程についての理解が進み、数々の新しい治療標的が特定されてきた。本稿では、これらの中で、新しい抗酸化剤、キナーゼ阻害剤、細胞老化や微生物のコロニー形成、炎症性の遺伝子発現のエピジェネティックな制御、コルチコステロイド抵抗性など、特に有望とされる標的について述べる。

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