Research Highlights

ナノスケールの温度測定:温度を見る

Nature Nanotechnology 2015, 315 doi: 10.1038/nnano.2015.43

ナノスケールの電子デバイスは、熱を不均一に散逸し、局所的な温度変動は、デバイスの性能に大きな影響を与える。これまで、デバイスの温度を高い空間分解能で効率的にマッピングするさまざまな方法が探求されてきた。しかし、接触式温度測定に基づく方法にはデバイスの温度を乱す可能性があり、非接触式の分光測定は数十ナノメートル以上の空間分解能を実現できない。カリフォルニア大学ロサンゼルス校とローレンス・バークレー国立研究所(いずれも米国)のM Mecklenburgたちは今回、プラズモンエネルギー展開温度測定と名付けた手法を用いて、動作しているアルミニウム電子デバイスの温度マッピングを行った。

この手法は、電子エネルギー損失分光モードで動作する走査型透過電子顕微鏡に基づいている。この電子顕微鏡を用いてアルミニウムのプラズモン(電子の集団モード)を励起するのに必要なエネルギーを測定することで、局所密度を得られる。この測定結果から、熱膨張が確定され、局所温度を決定できる。Mecklenburgたちはこの手法を用いて、ナノメートルの長さスケールの温度勾配がある、曲がりくねったアルミニウムナノワイヤーデバイスの温度マップを作った(画像参照。最高温領域が黄色で、最低温領域が緑色で示されており、ナノワイヤーの直径は約100 nmである)。

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