Research Highlights

蛍光顕微鏡法:いつでもどこでもできる顕微鏡観察

Nature Nanotechnology 2013, 1113 doi: 10.1038/nnano.2013.246

蛍光顕微鏡は、比較的大きく高価な装置であるため、携帯機器にしようと考えられることはめったにない。蛍光顕微鏡を小さくすると、蛍光信号の強度が制限され、励起光の漏洩と検出ノイズ によってバックグラウンドノイズが増える可能性がある。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校(米国)のA Ozcanたちは今回、ナノ粒子を画像化できる携帯蛍光顕微鏡となりうるスマートフォン用の軽量アタッチメントを開発した。このデバイスは、450 nmのレーザーダイオードを高照射角で用いている。照射角を大きくするのは、バックグラウンドノイズを小さくする手段である。バックグラウンドノイズは、薄膜干渉フィルターを用いてさらに抑えられる。試料は、固体でも液体でもよく、スマートフォンに挿入された小さなプラットホ-ムによって画像化される。

Ozcanたちは、蛍光標識を付けたポリスチレンビーズを画像化して、このデバイスの性能を評価し、直径約100 nmのビーズを個々に検出できた。さらに、この携帯顕微鏡を用いて、蛍光標識を付けた単一のヒトサイトメガロウイルスを画像化できることも示された。こうしたウイルス粒子は、直径が150 nmから300 nmで、ポリスチレンビーズより大きいが、それらが含む蛍光標識の密度が低いため、検出が難しい場合もある。

Ozcanたちは、診療現場での利用など、さまざまな現場環境でこの携帯デバイスを使用できる可能性を示唆している。

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