ミクログリアは働き者の庭師
その研究には技術者の精神と外科医の腕前が必要だったが、Axel Nimmerjahnにはその両方が備わっていた。
Nimmerjahnが、脳内の「ミクログリア」と呼ばれる謎の多い細胞の普段の活動を探ろうとし始めたのは、マックス・プランク医学研究所(独・ハイデルベルク)でまだ大学院生だった2002年のことだ。すでにほかの研究者たちが、クモのように枝状の突起を八方に伸ばした休止状態のミクログリアを観察していた。ただし、それらは死んだ組織の切片内だけのことで、生きている脳の中のミクログリアを見ることは誰にもできなかった。その理由は、脳内のほかの細胞と違って、ミクログリアは免疫系の細胞であり、きわめて鋭敏で刺激に対して反応しやすいためである。神経の切断や、脳組織内への感染性細菌の侵入があると、ミクログリアはすぐに活性化し、伸びていた多数の突起を引っ込めて大きく膨らんだアメーバ状に変形し、この状態で病原菌を飲み込んだり(「貪食」という)、細胞の残骸を取り除いたりする。
ミクログリアの活動を妨げずに観察しようと、Nimmerjahnは、生きているマウスの脳を観察するために開発された新しい撮像法1を使った。マウスに麻酔をかけ頭皮をはぎ取った後、頭蓋骨を表面から厚さの3分の2まで除去し、その骨をさらに削って、わずか20μmの薄さにした。これは光が透過するのに十分な薄さでありながら、ミクログリアの活性化を避けるには十分な厚さである。この作業はゆっくりと時間をかけて進められた。骨を削る際に生じる熱でさえもミクログリアを刺激してしまうため、処置する部位は冷却液で冷まさなければならなかった。そして、このような作業を開始して数か月足らずのうちに、彼は低速度撮影の映像を実験室でいくつか記録することができた2。
その映像を見て、彼は衝撃を受けた。「休止状態」であるはずのミクログリアが、ちっとも休止していなかったからだ。ミクログリアの繊細な枝は、密に詰まった脳組織内を縫うように進み、絶えず伸びたり縮んだり、また伸びたりしていた。「その動きは、成人の脳内のほかのどの細胞よりもダイナミックでした」と、現在はソーク研究所(米国カリフォルニア州ラホヤ)にいる生物物理学研究者のNimmerjahnは話す。彼は、複数のミクログリアが協調して動き、2〜3時間おきに脳全体を探査しているのではないかと考えた。しかし、ミクログリアがなぜこれほどよく動いているのかはわからなかったとNimmerjahnは言う。「脳はいったいなぜ、これほど多くのエネルギーを投入しているのでしょう」。
シグナルをタグ化する
この疑問に興味をそそられた研究者はNimmerjahnだけではない。ここ2年の間に、成人の脳や発逹中の脳へのミクログリアの影響が次々と調べられ、先週もその最新の報告がNeuronに掲載された3。こうした研究結果によって、ミクログリアは受け身の免疫監視員だという見方が覆されつつある。形を変えるこれらの細胞は、侵入微生物や損傷した組織を貪食するだけでなく、ニューロン間の弱い接続(シナプス)の剪定もしているという説を、いくつかの研究グループがすでに提唱している。この剪定過程は、発達中の脳内で大規模に起こっており、学習や記憶に重要なことがわかっている。自閉症や統合失調症などの神経発達障害は、この剪定過程の異常と関連付けられることが多い。また、2つの刺激的な研究から、強迫神経症4や、自閉症スペクトラム障害の1つであるレット症候群5のマウスモデルにミクログリアを補充する処置をすることで、症状が著しく改善することが示唆されている。
しかし、疑問はまだたくさん残っている。ミクログリアがニューロンやほかの細胞とどうやって「会話する」のかも、ミクログリアの働きが特定の脳領域に限定されるのかどうかも、まだわかっていないと、Neuronの最新の論文の共著者であるクリーブランド・クリニック(オハイオ州)の神経科医Richard Ransohoffは話す。しかし、だからこそ、この研究分野からじきに発見がもたらされるはずだと、彼は付け加えた。「これらの観察結果からみえてくる可能性は、自閉症などの発達障害に対してもアルツハイマー病などの神経変性疾患に対しても、実際のところ限りなく大きいのです」。
ニューロンは、1世紀以上にわたって神経科学の主役となってきた。しかし、ヒトの脳内にある細胞のうち、ニューロンはわずか10%にすぎない。残りの部分を構成するのは、さまざまな種類のグリア細胞であり、それらはニューロンを取り巻いて支持機能を果たしたり、ニューロンのシグナル伝達に影響を及ぼしたりしている。例えばグリア細胞の一種のオリゴデンドロサイトは、ニューロンの長く伸びた軸索をくるむように脂質性の「髄鞘」を作り、電気的インパルスが高速で伝導するのを助けている。また、アストロサイトはシナプスを取り巻いており、ニューロン接合部で各種の化学的伝達物質を制御してニューロンのシグナル伝達に影響を与えていることがわかっている。
しかし、ミクログリアは脳内のほかの細胞と全く違っている。ミクログリアは、ニューロンやほかのグリア細胞とも異なり、胚の卵黄嚢内で免疫細胞の前駆細胞として生じる。この分化過程は、外来侵入者を探して血流中をパトロールする免疫細胞マクロファージの分化過程とまるで同じである。ミクログリアは出生前の発生期(マウスでは胚齢8日目)に脳へ移動し、そこで脳に特化した免疫細胞となる。脳には血液脳関門という仕組みがあり、これによって血中の毒素や病原体、一部の薬剤などが脳に入らないようになっているが、一方で血中の免疫細胞も脳へ入ることができず、脳にはミクログリアの存在が必要なのだと考えられている。
大半の脳疾患ではミクログリアが活性化しており、病原体や死んだ細胞、折りたたみ異常のタンパク質などを貪食する。また、傷害によって損傷したシナプスを除去したりもする。したがって、健康な脳でもミクログリアが同様の働きをしていると考えることは、そう的はずれではないだろう。そう話すのは、もう30年もこの細胞を研究している、マックス・デルブリュック分子医学センター(独・ベルリン)の神経科学者Helmut Kettenmannである。続々と寄せられる新しい撮像研究の成果を踏まえると、「ミクログリアはおそらく、発生期のシナプスの再編や可塑性※1にきわめて重要だと考えられます」と彼は話す。
この考え方は勢いを増しつつある。2011年11月にワシントンD.C.で開催され、約3万人の神経科学者が集まった神経科学学会の年次総会では、ミクログリアに関する初めてのセッションが行われ、会場は満員になった。同学会ではその後、最も検索された学術用語トップテンのリストを、総会のウェブサイト上に掲載した。「ミクログリア」は、ドーパミンや光遺伝学、統合失調症に続く第6位だった。
こうした機運の高まりは、2005年4月にNimmerjahnが映像2を発表したのを皮切りに始まった。その1か月後、ニューヨーク大学の神経科学者Wen-Biao Ganの率いるチームが同様の結果を報告した6。Ganは、頭蓋骨を薄く削るという前述の手法を最初に考案した研究者だ。「これが大きなブレークスルーとなり、多くの研究者を発奮させたのです」と、ウィスコンシン大学マディソン校のポスドク研究員で、睡眠と覚醒におけるミクログリアの役割を研究しているMarie-Ève Tremblayは解説してくれた。
2010年にTremblayは同僚たちと、幼少マウスの大脳視覚皮質にあるミクログリアの活動に関する論文を発表した。齧歯類でもヒトでも、この脳領域には可塑性があることがわかっている。つまり、動物は生まれた当初は多数のシナプスがあるが、その後、両目からの光入力で活性化されないシナプスはしだいに刈り取られていく。Tremblayたちの研究で、ミクログリアは生後2日以内の段階で、消えていく小さいシナプスと相互作用しているらしいことが明らかになった。さらに、マウスを暗闇状態で一時的に飼育したところ(この操作で、視覚皮質の神経活動を効果的に低下させられる)、ミクログリアは活性化したアメーバ状形態へと変化し、シナプスに、よりぴったりと抱きつくような状態になった7。
同じ頃、別の研究チームが、発達中のマウス脳内でもう1つの非常に可塑性の高い領域に存在しているミクログリアを観察していた。その領域とは、学習と記憶に重要な海馬だ。彼らが調べたのは、フラクタルカイン受容体を欠損している幼少マウスである。この受容体は、ニューロン表面に存在するフラクタルカイン※2というタンパク質に結合するが、ミクログリアにしか発現していない。そこで、フラクタルカイン受容体欠損変異マウスについて調べた結果、このマウスの海馬には弱くて未成熟なシナプスが多数あることがわかった。これらの成果は2011年9月に発表された8。そして未発表データではあるが、研究チームは、このマウスが成体になると、シナプスの数は正常になるものの、ほかの何らかのシナプス関連の問題が残っていることを示すデータを持っている。
「私の推測では、おそらく、ニューロンとミクログリアの間には非常に密接なシグナル伝達が存在しています。こうしたシグナルの緊密なやり取りによって、ミクログリアがどのシナプスを剪定するかを調整しているのだと思います」と、この研究を率いた、欧州分子生物学研究所(イタリア・モンテロトンド)の神経科学者Cornelius Grossは話す。問題は、これらの研究の中に、そのシグナルがどういうものであるのかを示唆するものがないことだ。「剪定されるべきシナプス上に提示されて『私を食べて』と告げるマーカーを、ぜひ見つけたいものです。『不思議の国のアリス』に出てくるケーキに書かれていたメッセージみたいにね」とGrossは語っていた。Neuronに掲載された最新の論文には、そうしたタグの1つが見つかったことが報告されている3。
補体の関与
研究の発端は2007年までさかのぼる。この年、スタンフォード大学(カリフォルニア州)の神経生物学者Ben Barresは、ポスドクのBeth Stevensや同僚たちとともに、視覚系の脳深部領域(外側膝状核※3と呼ばれる視床の一部)でのシナプス剪定が、補体カスケードの特定のタンパク質に依存していることを明らかにした。補体カスケードは自然免疫系の一部で、病原体や不要な細胞の除去に関与している。Barresたちは、補体タンパク質が未成熟なニューロン細胞に発現していることや、脳の発達の重要な期間において、ほかの場所よりも未成熟なシナプスの周囲に発現している傾向が強いことを示した。補体タンパク質を欠損したマウスでは、粗雑で乱れた神経接続が見られるのである9。
Barresによると、この結果はすべて、剪定対象となる弱いシナプスへのタグ付けを補体系が担っていることを示唆しているという。しかし、このタグ付けがどうやってシナプスの除去につながるのだろうか。「我々が当然のこととして考えた仮説は、ミクログリアは免疫系で働く場合と全く同じやり方で働くのではないか、というものでした」とBarresは言う。血中では補体タンパク質は有害な細菌にタグを付け、マクロファージに「ついて来て、これを食べて」と伝える。ミクログリアは、脳内に定住するマクロファージであり、なおかつ、補体受容体を発現している唯一の脳細胞でもある。NimmerjahnはBarresと同時期にポスドク生活を始めたが、Barresがこの成果を出した頃、Nimmerjahnは、ミクログリアが成熟した脳内のシナプスと相互作用していることをすでに明らかにしていた。だが、幼若な脳内でミクログリアがいったい何をしているのかは、まだ誰もわからなかった。
2008年後半に生まれたこの疑問に、Stevensが取り組んだ。当時、彼女はボストン小児病院(マサチューセッツ州)に自身の研究室を立ち上げたところだった。Neuronの報告3は、彼女のチームが発表した論文第一号である。Stevensの研究室にいたポスドクのDori Schaferが、すでに開発されていた、紫外光を当てることでミクログリアが緑色に光る変異マウスを使って、外側膝状核を撮像するための方法を設計した。
Schaferはさらに、この変異マウスに改変を加えて、一方の目に接続したシナプスは赤色に、他方の目に接続したシナプスは青色になるようにした。次に彼女は化学物質を使って、一方の目のニューロン発火を増加させ、他方の目では減少させた。ニューロンの活動がシナプスを増強させる(情報伝達効率が高まる)ことはわかっているので、この操作によって一方の目のシナプスは弱まり、他方の目のシナプスは強まることになる。
適切な時期に適切な場所で
研究チームが撮影したカラフルな写真では、ミクログリアの「腹の中」に赤色や青色のシナプスの断片が写っており、ミクログリアが最も弱いシナプスを選択的に貪食していることを示していた(写真参照)。「これを見て本当に興奮しました。ミクログリアがニューロンの活動変化を何らかの形で実際に感知していることを、その写真が初めて明らかにしたからです」とSchaferは振り返る。
次に研究チームは、補体受容体を欠損したマウスを使って同様の実験を行った。彼らの仮説では、その受容体を取り除くことで、ミクログリアは補体でタグ付けしたシナプスを飲み込めなくなるはずだった。その予測どおり、この変異マウスのミクログリアはシナプスをあまり貪食しなかったのだ。
こうした知見があるにもかかわらず、神経科学者の間ではいまだに、ミクログリアがシナプスの剪定に積極的に関与しているかどうかが議論されている。Stevensたちの撮った美しい写真は、ミクログリアを適正な時期と場所でとらえてはいたが、活動中のミクログリアを「現場で押さえた」研究者はまだいないのだ。「ミクログリアがシナプスを摘み取っているところをリアルタイムで見ることはできない」とSchaferは言う。Stevensたちの写真のミクログリアは、剪定作業を開始したところかもしれないし、単に、シナプスが破壊された後の残骸の後片付けをするために駆けつけただけかもしれないのである。
スタンフォード大学の神経生物学者Carla Shatzは、補体がタグを付ける過程にニューロンの活動が影響するのかどうかも明らかでないと指摘する。彼女は、免疫系にかかわる主要組織適合複合体(MHC)がシナプス剪定に必要なことや、これらの分子がニューロンの活動の影響を受けること、補体タンパク質の近くに見られる傾向があることを示した10。「私は、これらの観察結果のすべてをつなげて、ミクログリアはすべてシナプス除去のためのシグナル伝達系の一部だとする説を実際に検証する方法があると思っています」とShatzは話す。しかし、現在の顕微鏡を使った解析法が制限要因の1つになっている。「どの細胞がそれらの分子を作っているのか、どの細胞がそのシグナルを受け取っているのかを知るための解決策がないのです」。
その一方で、ミクログリアの研究からは思いがけない成果が次々と得られている。その一例として、毛を抜く強迫的行動が特徴の精神疾患である「抜毛癖」のマウスモデルに関する、2010年の研究がある。Hoxb8は脳内の特定種類のミクログリアだけが発現している遺伝子だが、このHoxb8を破壊すると、マウスに強迫的な毛づくろい行動を引き起こし、体毛が抜けてしまうことが示された4。このマウスの全身に放射線照射してから骨髄移植をしたところ、強迫的行動は止まった。研究チームは、放射線照射によって異常なミクログリア(と血液脳関門)を取り除き、移植した骨髄由来の新しいミクログリアと置き換えられることが可能だと考えている。
さらには、今年3月に報告された研究で、レット症候群のマウスモデルの寿命が骨髄移植によって大幅に延びることが明らかになっている5。
特異な力
こうした研究から、ミクログリアを操作することで神経発達障害を治療できるのではないかという魅力的な考えが生まれてきた。「ミクログリアは、補充が非常に簡単そうな唯一の脳内細胞群です」と話すのは、ヴァージニア大学(米国シャーロッツビル)の神経科学者で、レット症候群に関する研究のリーダーを務めたJonathan Kipnisだ。「脳の健康のためにミクログリアを活用する方法が得られれば、強力な臨床用ツールになると思います」。
ただ、これらの細胞移植研究の論文に対する疑問の声も少なくはない。その1つとして、細胞移植後に多くのミクログリアが脳内にどうやって定着し、増殖したのかがわからないという意見がある。また、動物個体の免疫系を除去すれば、宿主に種々の変化を引き起こすことは必至である。しかし、StevensもGrossも、Tremblayやほかの研究者も皆、ゆっくりと前進しつつあり、自閉症のさまざまなマウスモデルにおけるミクログリアの役割の研究に取りかかっている。
研究者たちがぜひ手に入れたいと思っている別のツールもある。それは、ミクログリアではノックアウトされるがほかの細胞ではされない遺伝子を持たせた変異マウスだ。こうした「コンディショナルノックアウト」マウス※4を使うことで、ある遺伝子がミクログリアで果たす特異的な機能を調べ、アストロサイトなど他の細胞と対照することができる。
Ganによれば、彼の研究チームはすでに2つの遺伝子について、コンディショナルノックアウトマウスを作製したという。1つは、レット症候群のヒト患者で変異しているMECP2、もう1つは、前頭側頭型認知症の遺伝性の型と関連する変異のあるGRNである。この研究結果はまだ公表されていない。
「今、ミクログリアには興奮と期待の目が向けられています」とGanは話す。「しかし、ミクログリアがやっていることを正確にとらえるには、まだ相当な努力を重ねる必要があるでしょう」。
翻訳:船田晶子
Nature ダイジェスト Vol. 9 No. 8
DOI: 10.1038/ndigest.2012.120820
原文
The constant gardeners- Nature (2012-05-31) | DOI: 10.1038/485570a
- Virginia Hughes
- Virginia Hughesは、米国ニューヨーク市在住のフリーランスの科学ライター。
- 活動中のミクログリアの映像は go.nature.com/bpdd1t で見ることができる。
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※1 可塑性:神経系が外界の刺激などによって機能的、構造的な変化を起こす性質を可塑性と呼ぶ。特に、シナプス可塑性は、シナプス伝導効率の促進や抑制が、その原因の消失後も継続するシナプスの特性を指す。
※2 フラクタルカイン:別名CX3CL1。ケモカインと細胞接着因子の2つの性質を併せ持っているタンパク質であり、炎症反応、免疫応答などの生命維持活動に関与している。
※3 外側膝状核:lateral geniculate nucleus(LGN)。視床後部に位置し、網膜からの視神経が終止する部位であり、LGN から大脳皮質の視覚野へと視覚情報が伝えられる。
※4 コンディショナルノックアウトマウス:特定の遺伝子を任意の場所(臓器や細胞)、任意の時間(胎生期、生後週齢)にノックアウトできるマウス。特に、生命現象への関与が大きく、欠損すると胎生致死となるようなタンパク質の役割を調べるのに役立つ。
参考文献
- Grutzendler, J., Kasthuri, N. & Gan, W. B. Nature 420, 812–816 (2002).
- Nimmerjahn, A., Kirchhoff, F. & Helmchen, F. Science 308, 1314–1318 (2005).
- Schafer, D. P. et al. Neuron 74, 691–705 (2012).
- Chen, S.-K. et al. Cell 141, 775–785 (2010).
- Derecki, N. C. et al. Nature 484, 105–109 (2012).
- Davalos, D. et al. Nature Neurosci. 8, 752–758 (2005).
- Tremblay, M.-È., Lowery, R. L. & Majewska, A. K. PLoS Biol. 8, e1000527 (2010).
- Paolicelli, R. C. et al. Science 333, 1456–1458 (2011).
- Stevens, B. et al. Cell 131, 1164–1178 (2007).
- Datwani, A. et al. Neuron 64, 463–470 (2009).