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脳の活動から単語を想起して音声に変換

脳–コンピューター・インターフェースが研究参加者Annの脳信号を音声に変換する。 Credit: Noah Berger

Nature 2023年8月23日号に掲載された2つの独立した研究1,2が、人工知能(AI)を活用して改善した、神経信号をテキストや合成音声に変換する脳–コンピューター・インターフェース(BCI)について報告している。2つの研究では、麻痺(まひ)で声を出せない患者に新しいBCIを使って、これまでにない速度と精度でコミュニケーションを可能にした。2つの研究に使われたBCIは、それぞれ毎分62語と毎分78語の速度で、神経信号から認識した単語を出力できる。自然な会話は毎分160語前後ではあるが、どちらのBCIも、従来のあらゆる取り組みに比べ、より速く会話を行うことができる。

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翻訳:藤山与一

Nature ダイジェスト Vol. 20 No. 11

DOI: 10.1038/ndigest.2023.231117

原文

Brain-reading devices allow paralysed people to talk using their thoughts
  • Nature (2023-08-23) | DOI: 10.1038/d41586-023-02682-7
  • Miryam Naddaf

参考文献

  1. Willett, F. R. et al. Nature, 620 1031–1036 (2023).
  2. Metzger, S. L. et al. Nature, 620 1037–1046 (2023).
  3. Willett, F. R. et al. Nature 593, 249–254 (2021).