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放射性炭素年代測定法が絵画の贋作を見破る捜査ツールに
放射性炭素年代測定法が、フランスで偽造絵画2点を見破った。警察の捜査でその技術が利用されたのは、おそらくこれが初めてだろう。その絵画は、20世紀初頭ごろの印象派と点描派の作品と考えられていた。しかし、パリ・サクレー大学(フランス)の文化遺産科学者Lucile Beckが率いるチームは、キャンバスの繊維に含まれる放射性炭素のレベルを利用して、その絵画が過去70年以内のものであることを明らかにした。2022年2月4日付で受理されたForensic Science International の掲載論文1で、その絵画は現代に作られた贋作だと結論付けられた。
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翻訳:小林盛方
Nature ダイジェスト Vol. 19 No. 6
DOI: 10.1038/ndigest.2022.220618
原文
Police rely on radiocarbon dating to identify forged paintings- Nature (2022-03-09) | DOI: 10.1038/d41586-022-00582-w
- Carolyn Wilke
参考文献
- Beck, L. et al. Forensic Sci. Int. 333, 111214 (2022).
- Caforio, L. et al. Eur. Phys. J. Plus 129, 6 (2014).
- Hendriks, L. et al. Proc. Natl Acad. Sci. USA 116, 27 (2019).