Research Highlights

砂漠の植物は、CO2増加の恩恵を受けない

Nature ダイジェスト Vol. 10 No. 7 | doi : 10.1038/ndigest.2013.130729

原文:Nature (2013-04-18) | doi: 10.1038/496272a | Desert plants reap no rewards

Credit: Witold Skrypczak/Lonely Planet Images/Getty Images

二酸化炭素濃度の高い大気は、一部の生態系で植物の生産力を高めることがわかっている。一方で米国南西部のモハーヴェ砂漠(写真)のように、乾燥のために植物の生育が遅れ、大きく生長するのが妨げられる環境もある。

ネバダ大学(米国ラスベガス)に所属していたBeth Newinghamを中心とする研究チームは、10年間にわたってモハーヴェ砂漠の実験区で二酸化炭素濃度の高い大気にさらされた植物について、地上部と地中部の生産力を測定した。

その結果によると、高濃度の二酸化炭素にさらされた低木および草本の優占種は、通常濃度の二酸化炭素にさらされた対照区の植物と比べて、多雨の年の光合成は多少活発化して重量がわずかに増加したが、その効果は干ばつ時には持続しなかった。

地球の地表面積の約3分の1を占める砂漠生態系を制限するのは、炭素よりも水なのかもしれないと研究チームは考えている。

(翻訳:小林盛方)

参考文献

  1. Glob. Change Biol. http://dx.doi.org/10.1111/ gcb.12177 (2013)

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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