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光ボソンサンプリングのための任意の設計が可能な集積多モード干渉計

Nature Photonics 7, 7 doi: 10.1038/nphoton.2013.112

任意の線形ユニタリー変換を経ているボソンの発展を、古典的なコンピューターを使って予測することは、粒子数とモード数が増えると急速に難しくなる。この問題はボソンサンプリング問題と呼ばれるが、多ポート干渉計の中を伝播する光子を使えば、自然に解くことができる。このため、大型干渉計の中での多光子干渉を正確に制御できる技術の開発が望まれてきた。今回我々は、新しい三次元製造技術を使い、任意の干渉計を記述する全てのパラメーターの同時制御を実現した。我々は、5モード集積干渉計における3個の光子の干渉を調べることにより、ボソンサンプリング問題の小規模な例を実行し、量子力学の予測を確かめた。この仕組みの規模を拡大すると、古典的なコンピューターに対する量子系の計算能力の優位性を示す有望な方法になる。任意の線形光学干渉計を実現できるので、高精度測定や量子通信に応用できる可能性がある。

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